ビジネス関係 本の紹介

【マーケット感覚を身につけよう】

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 変化の激しい社会。この変化にワクワクする人もいれば、日々の変化に不安を抱く人もいると思います。変化についていけるだろうか?収入は?家族は守れるのだろうか?と。終身雇用という日本型雇用システムも変わろうとしています。2019年に経団連の会長やトヨタ自動車の社長など、経済界の重鎮が相次いで終身雇用の見直しについて言及しました。これからは大企業や安定した会社に属していれば安心とことはなく、個人の力も重要になってくると思います。

 変化の激しい社会に個人が持つべき能力の一つが「マーケット感覚」と思い、この本を紹介することにしました。さて「マーケット感覚」とは?一言で表現すると、ズバリ

論理的な思考とは別に、直観的に価値を認識する能力です!

 この本ではマーケット感覚が何かを具体的に説明し、なぜそれが大事なのか、またマーケット感覚を身につける方法論を順序立てて説明しています。マーケット感覚=価値を認識する能力、つまりは何が売れるか気づく力であり、「これから何が売れるのか?わかる人になる5つの方法」が記載されています。

 本の帯には「今後は公務員こそ安心できない!?」「イケメンが婚活に連敗した理由」といった興味を引く内容が記載されており、市場から求められてるものを知る参考になればと思ってこの本を手にしました。帯に記載されている身近なものを対象にマーケット感覚がわかりやすく説明されています。

 また、何が売れるかの中には人も含まれています。職業の需要と供給も市場によって調整されます。もちろん職業も社会情勢が変わり供給過多になれば、市場価値が下がり、就職が困難になったり、給料が下がったります。需給の変化を見極め、柔軟に自分のスキルや専門性のシフトが出来る柔軟性や決断力が必要であることが記載されています。

 

 私は今の社会の変化に対して、決断して飛び込んで行ける勇気・度胸こそが一番必要ではないのかなと個人的に思いました。これが市場で価値があり売れる!と思っていてもやらなければ意味はなく、何度かトライしながら、失敗から学んで進化していくことが必要だと思います。世間で認識されている安全なレールから外れる決断ではなお更です。

 また、マーケット感覚は個人が持つ特別な才能ではなく、鍛えることで身につけることが出来ると記載されています。それには5つの方法があるのですが、なるほどな~、と読んで思いました。それはざっくり言うと、価値を自分で見極め、人の言動の背景や欲望を知ること。また、市場を知るために市場に身を置き、市場から失敗・成功のフィードバックを受け、試行錯誤を繰り返すこと。詳細は本を読んでいただければと思います。

 一見、感覚的な「マーケット感覚」。これを言語化して読みやすい言葉とわかりやすい身近な事例を挙げて説明している本です。マーケットを知るうえでマーケティングに関する論理的なアプローチの本(分析、統計学、フレームワーク等)はありますが、具体的な身近な事例について市場価値を感覚的に捉えることについての本はなかったと思います。

 また、この本の初版は2015年です。今から5年前に出版されていますが、航空会社の競合がテレビ会議が出来る通信システムであるとマーケット感覚からすでに発想しています。新型コロナウイルスによって、今ではより広く当たり前に使用しているweb会議(通信システム)がまさに航空会社の競合となりました。5年前はまだ今ほど一般的ではなかった記憶しています。

 変化の激しい現代では、「マーケット感覚」を身につけることが重要かつ必要であると考えます。社会の変化を感じ取り、進むべき方法をいち早く見極めることが出来るからです。

 最終章は「変わらなければ替えられる」となっていますが、まさにそのとおりだと思います。変化を望まなくても、変化しないものはいづれ置き替えられてします。変化を楽しめるようになるためにもこの本はお勧めです。

 これから何が売れるのか、何が必要になるのを自ら考えられるようになりたい人、また自分の将来(職業もふくめて)を考えたい人、世の中の変化について楽しみたい人や逆に不安を感じている人にもお勧めです。

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