今のところ、今年一番面白かった博物館。それは「たばこと塩の博物館」だ。
午前中に行ったためか、特別展がないためか、館内は涼しく空調が良く、とても綺麗で広いのにガラガラだった。しかも料金は大人100円、子供50円!申し訳程度な料金だけど、展示はとても充実しいて、本当にこの料金で良いのかと驚いた。さすがJT運営の博物館。資金力が違う。
まず「塩の世界」を見学。生き物にとって、そして人間にとって如何に塩がなくてはならないか、ということから、世界の塩にまつわる展示、日本の塩作り・制度の歴史、日本で消費される塩の種類、体内での働きまで充実の内容。
ちょっと驚いたのが、日本は塩の輸入国ということ。自給率は10%ちょっと。周りを海で囲まれているのに意外だった。世界で生産される塩は海水から生産は4分の1程度。その他は岩塩や塩湖からだって、知らなかったよ。海水から塩を作るのは切り出だすだけの岩塩と違い手間がかかる。それに日本には 岩塩や塩湖はない。だから昔は、塩作りは大変だったみたい。また日本で消費される塩は、食用は実は10%ほど。まじか⁈ほとんどはソーダ工業用。なんでもガラス製品やホーロー製品、衣類の化繊、アルミ製品、その他も石鹸を作る際でも使用されているのだって。色んな製品を作るのに塩が必要なんだね。
あとは、世界中の岩塩や塩湖の実物の塩が展示されていて、人気の観光地になったウユニ湖で切り出された塩のブロックとか、塩の像とか、1.4トンもある岩塩とか。塩の像はポーランドに伝わる聖キンガの伝説とともに岩塩彫刻を再現!実際の像は世界遺産にも登録のポーランドの塩坑道にある像の祭壇を再現している。スケールが大きい!
そして「たばこの歴史と文化」。たばこの文化の始まりから世界に伝わってどのように現在まで至ったのか展示してあり、こちらも発祥の地である南米の神殿を再現した展示があり、ほんとに凄いよ。南米まで旅行する機会はなかなかないしね。日本のたばこ文化の発展の展示も、もう本当に気合の入った内容だった。江戸時代から近代までのタバコの流通や作成方法、販売の歴史が分かりやすく展示されていて、近年のタバコにはそういえば、昔はこんなタバコ販売していたな~とか懐かしく思って観ていた。マイルドセブンとかホープとかね。
日本だけじゃなく、たばこを吸うための世界のパイプとかの道具の展示は圧巻!めちゃめちゃあるのね、世界中いろいろな道具が。
たばこって南米が産地なのに、伝えられるとあっという間に世界に広がっていくんだよね。日本には鎖国していた江戸時代に伝わっているけど、指宿・出水また長崎付近から全国に広がって喫煙習慣も各地に伝播。いかに「依存」商品が流行りやすく、広がりやすいかっていうことがわかったよ。
タバコに限らず、アルコール、カフェイン(コーヒー、紅茶等)、ギャンブル等、「依存症」になりやすいものは流行るし、ずっと続けて消費されるし、儲かるよね~って思った。健康被害があることは昔より今の人は知識としてわかっていると思うけど、やめられない人はやめられない。私はタバコは吸わないけれど、時々お酒は飲むし、コーヒー、紅茶、緑茶も飲むね~。何かしら毎日消費しているし、私はいちお販売先のよい客だね。まあ、こんなに立派な博物館を運営できるわけだ。タバコやめられない人多いしね。
タバコは健康意識の高まりから消費量は減っているとはいえ、まったく消費されない未来も見えないし、 アルコール、カフェイン、ギャンブル も同じ。たとえ禁止しても飲む人もギャンブルやる人も無くならない。地下に潜り闇販売となるだけ。行き過ぎると人生が終わってしまうことさえあるアルコール依存や、借金をしてしまってもやめられないほどの ギャンブル 依存は社会で支援して何とかするべきかな。
塩は人にとって生命維持になくてはならない、必須の食べ物。それと生きるために必須ではないけれど、人との生活から切っても切り離せない嗜好品となったタバコ。2つが同じ博物館に展示されているのが、何とも言えない気持ちになった。
色々と考えさせてされる、綺麗で充実していて、おススメの博物館です!

まったねー